逆流性食道炎の治療薬を知る

近年、逆流性食道炎が増加傾向にあります。
逆流性食道炎の治療薬は、症状にあわせて処方されます。その効果は治療薬によって
異なります。

　
ですので、逆流性食道炎の治療にあたっては、治療薬が作用する部位や効果を理解して
おく事が大切です。また、治療薬には副作用もありますので、服用時には要注意です。

　
【 胃酸分泌抑制剤 】

　
　胃酸で分泌される酸を抑えて、食道に逆流する酸を少なくしてしまう薬剤です。
　プロトンポンプ阻害薬（PPI）やヒスタミンH2受容体拮抗薬（H2ブロッカー）があります。

　
　・ プロトンポンプ阻害薬（PPI）
　　パリエット（ラベプラゾール）、タケプロン（ランソプラゾール）、オメプラゾール等

　
　・ ヒスタミンH2受容体拮抗薬（H2ブロッカー）
　　シメチジン（タガメット、アルサメック錠等）、ファモチジン（ガスター、ガスター10等）等

　
　プロトンポンプ阻害薬は、H2ブロッカーで効果が期待できない場合などに用いると、
　症状の改善を得られることがあります。

　
【 消化管運動機能改善剤 】

　
　ガスモチンやナウゼリン等があります。消化管機能と蠕動運動を改善させ、
　食物の消化を助け、胃での滞留時間を短くする効果があります。
　また胃液や食物の逆流を生じにくくする効果もあります。

　　
【 制酸剤 】

　
　マーロックス懸濁用配合（複合制酸剤）などがあります。
　胃酸を中和して、即効性があります。胃酸逆流による食道粘膜の損傷を軽減し、
　一過性の症状緩和が見られることがあります。

　
　ただし、効果の持続性はなく、胃酸分泌抑制剤と併せて用いられることが多いです。
　副作用として、便秘や下痢になることがあります。

　
【 粘膜保護剤 】

　
　アルロイドG（アルギン酸ナトリウム）やトロキシン等があります。
　損傷した食道粘膜部位を保護、修復し、更なる胃酸刺激による損傷を防ぎます。
　そして、炎症の回復を助ける作用があります。

　
　ただし、効果の持続性はなく、胃酸分泌抑制剤と併せて用いられることが多いです。
　副作用として、便秘や下痢になることがあります。

　

　

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